「孫破産」を防ぐ根本の解決策は、出費を我慢することではなく、使えるお金の余裕を増やすことです。
▶ 孫に気兼ねなく贈るための「収入の余裕」の作り方とは?

孫の誕生日プレゼント、いくらが正解か迷っていませんか
かわいい孫の誕生日。
喜ぶ顔が見たくて、プレゼントを用意しようと思ったものの、ふと手が止まる。
「いったい、いくらくらいが相場なんだろう」
「奮発しすぎても、親(子ども夫婦)に気を使わせてしまうかもしれない」
「かといって、安すぎるのも寂しい」
そんなふうに、金額の”ちょうどいいライン”が分からず、迷ってはいないでしょうか。
この記事では、まず孫の誕生日プレゼントの相場を、年齢別に分かりやすくお伝えします。
現金とモノのどちらがいいか、何歳まであげるか、両家でバランスを取るコツまで、まとめて整理しました。
そのうえで、もう一つ大切なお話をします。
それは、かわいい孫への出費が、知らないうちに老後資金を圧迫してしまう「孫破産」という落とし穴と、その防ぎ方についてです。
よだ 私は高齢者介護の現場で20年以上、多くのシニアの方と接してきました。「孫はかわいい。でも、正直、出費が続くのは少ししんどい」——そんな本音を、こっそり打ち明けてくださる方は、決して少なくないのです。
まずは、気になる相場から見ていきましょう。
【年齢別】孫の誕生日プレゼントの相場の目安
最初に、大前提をお伝えします。
孫へのプレゼントの金額に、絶対的な正解はありません。
祖父母との距離感や、家庭の方針、孫の人数によって、適切な額は変わります。
そのうえで、世間で一般的とされているおおよその目安を、年齢別にまとめました。
あくまで参考として、ご覧ください。
| 孫の年齢 | 相場の目安 | 喜ばれるもの |
|---|---|---|
| 1歳(初誕生) | 1万〜3万円前後 | 記念になる品、おもちゃ |
| 2〜6歳(未就学) | 3,000〜5,000円前後 | おもちゃ、絵本 |
| 小学生 | 3,000〜5,000円前後 | 本人のリクエスト品 |
| 中学生 | 5,000〜1万円前後 | 実用品、図書カード等 |
| 高校生以上 | 1万円前後、または現金 | 現金、ギフトカード |
大きな流れとしては、小さいうちは「モノ」、大きくなったら「現金やギフトカード」へと移っていくのが一般的です。
小学校高学年くらいになると、孫の好みが分からなくなってくるので、本人にリクエストを聞くか、自由に選べる形にすると失敗がありません。
「年齢×1,000円」を、ざっくりした目安にする方法
金額に迷ったときの、シンプルな考え方を一つ紹介します。
それが「年齢×1,000円」という目安です。
5歳なら5,000円、10歳なら1万円、という具合です。
分かりやすく、年齢とともに自然に金額が上がっていくので、一つの基準として便利です。
もちろん、これに縛られる必要はありません。
ですが「毎年、何を基準に決めればいいか分からない」という方には、迷いを減らす目安として役立つはずです。
遠方に住んでいる場合は、少し高めになる傾向
祖父母が孫と離れて暮らしている場合、会える機会が限られます。
年に一度の誕生日が数少ない機会になるため、少し高めのプレゼントを贈る傾向があります。
反対に、近くに住んでいて日常的に会える場合は、誕生日だけに集中させず、普段のちょっとしたお小遣いや外食などに分散させる家庭も多いようです。
どちらが正しいということはありません。
ご自身と孫との関わり方に合わせて決めれば大丈夫です。
現金とプレゼント、どちらがいい?
相場と並んで、多くの方が迷うのが「現金で渡すか、モノを贈るか」という点です。
これにも、年齢に沿った考え方があります。
小さいうちは「モノ」、大きくなったら「現金」が基本
未就学から小学生くらいまでは、おもちゃや絵本といった「モノ」のほうが、孫本人は素直に喜びます。
包みを開けた瞬間の、あの笑顔。
これは、現金では味わえない喜びです。
一方、中学生を過ぎると好みがはっきりし、親の管理する範囲も広がります。
そのため、現金や図書カード、ギフトカードで「自分の好きなものを選んでもらう」ほうが、無駄なく喜ばれるようになります。
迷ったら、親や本人に聞くのがいちばん確実
「モノを贈ったけれど、すでに持っていた」
「せっかく選んだのに、好みではなかった」
こうした失敗を防ぐ、いちばん確実な方法は、事前に親(子ども夫婦)か本人に、それとなく希望を聞くことです。
サプライズにこだわる必要はありません。
喜んでもらうことが目的なのですから、リクエストを聞くのは、むしろ賢い選び方です。
とくに、他の親戚とプレゼントがかぶりやすい人気のおもちゃなどは、ひと声かけておくと安心です。
孫への誕生日プレゼントは、何歳まであげる?
もう一つ、多くの方が悩むのが「いつまで続けるか」という問題です。
これは、はっきり決めておくと、あとがぐっと楽になります。
よくある区切りは「中学まで」か「高校まで」
一般的に多いのは、次のような区切りです。
中学卒業まで、あるいは高校卒業までで、誕生日プレゼントは一区切りとするパターン。
その後は、成人祝いや就職祝い、結婚祝いといった人生の節目のお祝いに切り替えていく、という形です。
もちろん「自分が元気なうちは、いくつになっても贈りたい」という方もいます。
そこに正解はありません。
大切なのは、なんとなく続けて、やめ時を見失わないことを避けることです。
「中学からは節目だけね」と、早めに伝えておく
区切りをつけるなら、あらかじめ孫や子ども夫婦に伝えておくのがおすすめです。
「誕生日のプレゼントは中学までね。そのあとは、進学とか就職とか、大きな節目にちゃんとお祝いするからね」
こう早めに言っておけば、孫もがっかりしませんし、あなた自身も後ろめたさなく区切りをつけられます。
この「区切りを決めておく」ことが、実は後半でお話しする「孫破産」を防ぐうえでも、とても大切になってきます。
金額より大事な、たった一つのルール「両家で揃える」
相場や渡し方と並んで、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
それは、プレゼントの金額そのものよりも大切な、ある配慮についてです。
父方と母方で、金額に差が出ないようにする
孫には、あなたたち以外にも、もう一方の祖父母がいます。
ここで父方と母方で、プレゼントの金額に大きな差が出てしまうと、思わぬ問題が生じます。
差をつけられた側の祖父母が、肩身の狭い思いをする。
あるいは、間に立つ子ども夫婦が、両家に気を使って疲れてしまう。
孫のためを思ってしたことが、かえって家族の関係にひびを入れてしまう。
これは、避けたいところです。
「うちはこれくらいで」と、先に決めておくと安心
いちばん確実なのは、事前に子ども夫婦を通じて、両家の相場をそろえておくことです。
「お互い、誕生日は5,000円くらいにしましょう」
そう一度決めておけば、毎年悩まずに済みますし、両家のバランスも崩れません。
金額を聞くのは少し気が引けるかもしれませんが、これは長く気持ちよく付き合っていくための、大切な段取りです。
親の方針を飛び越えて、勝手に高額なものを贈らない
もう一つ、意外と見落とされがちなNG行動があります。
それは、親の教育方針を無視して、勝手に高額なものを買い与えてしまうことです。
まだ早いと親が考えているスマホやゲーム機。
あるいは、置き場所に困るほど大きなおもちゃ。
孫は大喜びでも、親にとっては困りものになることがあります。
良かれと思った贈り物が、子ども夫婦を困らせてしまっては本末転倒です。
高額なものや扱いに悩むものは、必ず一度、親に相談してからにしましょう。
よだ お金の話も、方針の話も、切り出しにくいものです。ですが、あいまいなままにしておくほうが、後々こじれます。「孫が主役なんだから、無理のない範囲で、みんなが気持ちよくいきましょうね」と、笑顔で相談してみてください。
気をつけたい「孫破産」という落とし穴
さて、ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
孫へのプレゼントは、誕生日だけではありません。
少し立ち止まって、一年を通した「孫への出費」の総額を、思い浮かべてみてください。
孫にかかるお金は、誕生日だけではない
試しに、一年間で孫にかかるお金を、ざっと並べてみましょう。
以下は、あくまで一例です。
| 機会 | 金額の一例 |
|---|---|
| 誕生日プレゼント | 5,000円 |
| お年玉 | 5,000円 |
| クリスマス | 3,000円 |
| こどもの日・雛祭りなど | 3,000円 |
| 遊びに来たときの外食・お小遣い(年間) | 1万円 |
| 孫1人あたり 年間合計 | 約2万6,000円 |
一つひとつは、それほど大きな額ではありません。
ですが、こうして一年分を足すと、孫1人でも年間2〜3万円ほどにはなります。
これが孫2人なら約5万円、3人なら約8万円。
さらに、入園・入学、七五三、ランドセルといった節目の大きな出費は、これとは別にのしかかってきます。
こうして見ると、孫への出費が、決して小さくないことが分かります。
実際にあった話:「かわいいから」と応じ続けた、あるご夫婦
ここで、私が耳にした、あるご夫婦の話を紹介させてください。
現役でお給料があったころ、そのご夫婦は「かわいい孫のため」と、お祝いもプレゼントも、頼まれるまま気前よく応じていました。
孫が生まれるたびに、まとまったお祝いを包み、リクエストされたものは何でも買ってあげる。
孫の喜ぶ顔が、何よりの生きがいだったそうです。
ところが、定年を迎えて年金生活に入った途端、状況が一変しました。
収入が大きく減ったのに、一度上げてしまった金額は、なかなか下げられません。
「今年から減らすよ」とは、孫にも、子ども夫婦にも、どうしても言い出せない。
そうして無理を重ねるうち、気づけば大切な老後資金にまで手をつけるように。
「孫のためなら」という一心が、めぐりめぐって、自分たちの首を静かに絞めていたのです。
これが、俗に言う「孫破産」です。
よだ 孫にお金を使うこと自体は、素晴らしいことです。問題は、自分の生活を犠牲にしてまで、無理をしてしまうこと。孫破産に陥る方は決まって、やさしくて、断るのが苦手な方なのです。だからこそ、早めに「区切り」と「無理のない額」を決めておくことが、自分を守ることにつながります。
孫破産を防ぐ、2つの考え方
では、どうすれば「かわいい孫に贈る喜び」と「自分たちの生活」を、両立できるのでしょうか。
大切な考え方を、2つお伝えします。
考え方1:見栄を張らず、無理のない金額を「続ける」
まず大切なのは、一時の見栄で、無理な金額を出さないことです。
孫は、プレゼントの値段で祖父母の愛情を測ってはいません。
高価なものより、自分のことを思って選んでくれた気持ちのほうが、ずっと心に残るものです。
大切なのは、大きな額を一度きり出すことではなく、無理のない金額を、長く続けることです。
そのほうが、孫との関係も、あなたの家計も、ずっと健やかに保てます。
考え方2:そもそも、使えるお金の「余裕」を増やす
そしてもう一つ。
これが、根本的な解決策です。
我慢して出費を切り詰めるのは、正直、つらいものです。
かわいい孫の前で財布のひもを締めるのは、寂しさも伴います。
だとすれば、発想を変えてみてはどうでしょうか。
出費を減らすのではなく、使えるお金そのものを増やすという方向です。
年金にプラスして、月に数万円でも自分の力で収入を得られていれば、どうでしょう。
孫に何かを買ってあげるとき、いちいち家計を気にして、ためらう必要がなくなります。
「これくらい、じいじ(ばあば)が買ってあげる」と、笑顔で言える。
これは、お金の問題であると同時に、祖父母としての誇りの問題でもあります。
かわいい孫に、気兼ねなく贈り続けるために
「そうは言っても、この年から収入を増やすなんて」
そう思われるかもしれません。
ですが、心配はいりません。
若者には真似できない、あなたの40年分の経験と、大人の誠実さを活かして、感謝されながら収入を得る方法があるのです。
派手に大金を稼ぐ必要はありません。
年金に少しプラスできるだけで、孫へのプレゼントも、自分たちの暮らしも、ぐっと余裕が生まれます。
孫破産におびえることなく、心から「かわいい孫のために」と言える。
そんな状態を、今からでも作ることができます。
その働き方の全貌を、以下のページで公開しています。
孫のためにも、自分たちのためにも、一度のぞいてみてください。
▶ シニア世代が続々とやりがいを見つけている新しい働き方の全貌とは?

まとめ:相場を押さえ、無理なく、長く贈り続けよう
最後に、この記事の要点を振り返ります。
孫の誕生日プレゼントの相場は、未就学〜小学生で3,000〜5,000円、中学生で5,000〜1万円、高校生以上は1万円前後や現金が、おおよその目安です。
小さいうちはモノ、大きくなったら現金へ。
「年齢×1,000円」を基準にすると、迷いが減ります。
そして「何歳まで」の区切りを決め、両家でバランスをそろえることが、家族円満のコツです。
ただし、孫への出費は誕生日だけではありません。
お祝い事が積み重なると、気づかぬうちに老後資金を圧迫する「孫破産」に陥る危険があります。
これを防ぐには、無理のない金額を長く続けること。
そして根本的には、我慢して減らすのではなく、使えるお金の余裕そのものを増やすことです。
かわいい孫に、気兼ねなくプレゼントを贈り続ける。
そのためにいちばん確かなのは、自分の足でしっかり立っていることなのかもしれません。
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