定年後、働きたくない60代へ|嫌なのは「仕事」か「雇われること」か
「会社員には戻りたくない。でも、収入や社会とのつながりは少し欲しい」
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「もう働きたくない」と思いながら、なぜか不安になる60代へ

定年まで、あと半年。

周囲からは、こんなことを聞かれます。

「再雇用はどうするんですか」
「まだ元気なんだから、働くんでしょう」
「何もしないと、すぐ老け込みますよ」

けれど、心の中にあるのは、前向きな言葉ではありません。

「正直、もう働きたくない」

朝は決められた時間に起き、満員電車に揺られる。
会社では上司や取引先に気を遣い、納得できない方針にも従う。
帰宅する頃には疲れ果て、翌日の仕事に備えて眠るだけ。

そんな生活を40年近く続けてきたのです。
もう十分だと思うのは、決しておかしなことではありません。

ところが、いざ「働かない」と考えると、別の不安が押し寄せます。

収入がなくなって、本当に大丈夫なのか。
毎日やることがなくならないか。
妻から邪魔者扱いされないか。
社会から取り残されないか。

働きたくない。
でも、働かないのも怖い。

この二つの気持ちの間で、答えが出せずにいる方は少なくありません。

総務省統計局によると、2024年の65~69歳の就業率は53.6%でした。
半数を超える人が働く時代になったことで、「60代ならまだ働くのが普通」という空気は確かに強くなっています。

参考:総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者」

しかし、裏返せば半数近くは働いていません。
多数派に合わせることが、あなたにとって正しいとは限らないのです。

よだよだ

介護の現場で20年以上、数多くの60代男性と話してきました。「働きたくない」と言いながら、本当は“今までと同じ働き方”をしたくない方も多いのです。

この記事でお伝えしたい結論は、一つです。

「働くか、働かないか」を決める前に、「自分は何が嫌なのか」を分けて考えてください。

嫌なのが仕事そのものなら、無理に働く必要はありません。
しかし、嫌なのが通勤、人間関係、評価、決められた時間などの「雇われ方」なら、会社員以外の選択肢が残っています。

ここを見誤ると、働き続けても後悔し、完全に引退しても後悔することになります。

この記事では、定年後の4つの道を公平に比較し、あなたが何を選べばよいかを90日間で見極める方法までお伝えします。

定年後に働きたくないのは甘えではない

「仕事をしたくないなんて、怠けているだけではないか」

真面目に働いてきた人ほど、自分の気持ちをこのように責めます。
しかし、働きたくないという感情は、あなたの弱さではなく、これまでの働き方に無理があったことを知らせるサインかもしれません。

パーソル総合研究所が、正社員として20年以上勤務した60代を対象に行った調査では、現在働いていない60~64歳の50.0%が、働かない理由として「もう働きたくない」を挙げています。

一方で、同じ調査には見逃せない結果があります。

・やりたい仕事が見つからない
・就業日や時間の条件が合わない
・働く場所の条件が合わない
・自分の経験やスキルを生かせない

こうした仕事とのミスマッチに関する回答の合計は、60~64歳で38.5%に上ります。

参考:パーソル総合研究所「60代が就業継続を選ばなかった理由と企業の対応策とは」

「もう働きたくない」と答えた人の中にも、条件さえ合えば働きたい人が含まれている可能性があります。

働く意思がないのではなく、これまでと同じ条件では働けない、働きたくないということです。

ここを「甘え」の一言で片づけると、本当の問題が見えなくなります。

あなたが嫌なのはどれ?「働きたくない」を5つに分ける

「働きたくない」という一言の中には、違う悩みが混ざっています。
まずは、次の5つのうち、自分に近いものを探してください。

1.長年の疲れが抜けず、しばらく何もしたくない

定年直後は、張りつめていた糸が切れたように、何もしたくなくなることがあります。

目覚まし時計をかけずに眠りたい。
仕事の予定が一つもない日を過ごしたい。
肩書も責任もない状態に戻りたい。

この人に必要なのは、新しい仕事の情報ではありません。
まず休むことです。

疲れ切っている状態では、どんな仕事も面倒に見えます。
この時期の「二度と働きたくない」を、人生の最終結論にしないほうがよいでしょう。

「まず3か月休み、そこで改めて考える」のように、休む期間と見直す日を決めてください。

2.通勤と決められた時間に縛られたくない

仕事の内容には大きな不満がなくても、週5日、朝から夕方まで会社に拘束される生活には戻りたくない。

この場合、嫌なのは仕事ではなく、時間と場所を自分で決められないことです。

次の条件ならどうでしょうか。

・週2日だけ
・1日3時間だけ
・通勤は30分以内
・自宅でできる
・体調や家族の予定に合わせて変更できる

この条件なら少しやってもよいと思えるなら、仕事そのものを嫌っているわけではありません。
現役時代と同じ勤務形態が嫌なのです。

3.上司・評価・職場の人間関係に疲れた

会社員である限り、自分一人で仕事を決めることはできません。

上司の指示に従う。
同僚に気を遣う。
人事評価を受ける。
納得できなくても、組織の方針に合わせる。

現役時代は生活のために耐えてきたことが、定年を境に急に重く感じられることがあります。

とくに再雇用では、昨日まで部下だった人が上司になり、仕事内容は変わらないのに待遇だけ下がる場合もあります。

「同じ会社で、また別の立場から評価されるくらいなら、もう働きたくない」

そう思うのは、不自然ではありません。

再雇用という制度の中でつらさを感じている方は、こちらの記事も参考にしてください。

4.経験を生かせず、安く扱われることに納得できない

40年近く働き、営業、交渉、管理、教育、クレーム対応など、数え切れない経験を積んできた。

それなのに、定年後に提示されたのは、経験をほとんど必要としない仕事と大幅に下がった給与。

このとき感じているのは、仕事への嫌悪感ではありません。

「自分を安く扱う場所では働きたくない」という抵抗です。

もちろん、会社にも事情があります。
希望どおりの役割や待遇を用意できない場合もあるでしょう。

ただ、会社の中に使い道がないことと、あなたの経験に価値がないことは別です。
社内では当たり前だった能力が、会社の外で困っている人には価値を持つことがあります。

5.誰かに雇われ、働き方を決められることが嫌になった

会社員は、仕事の内容だけでなく、時間、場所、相手、進め方、報酬まで会社に決められます。

定年後に会社を替えても、雇われる限り、この構造は変わりません。

もし、次の条件ならどう感じるでしょうか。

・自分で仕事量を決められる
・付き合う相手を選べる
・自分の経験を生かせる
・小さく試し、合わなければやめられる
・役職ではなく、人として信頼される

少しでもやってみたいと思うなら、あなたが嫌なのは仕事ではありません。

誰かに自分の働き方を決められる「雇用」という形が嫌なのです。

3分で分かる「働きたくない」の正体チェック

次の質問に、「はい」か「いいえ」で答えてみてください。

□ 3か月十分に休んだあとなら、週に数時間は何かしてもよい

□ 通勤がなく、自宅や近所でできるなら興味がある

□ 上司の評価を受けない仕事なら、気持ちが楽になる

□ 自分が詳しいことを人に教えるのは嫌いではない

□ 自分の経験で誰かに喜ばれるなら、少し試してみたい

□ 月に数万円でも、自分の力で収入を得られたらうれしい

□ 働く時間や相手を自分で決められるなら、考えてもよい

□ 給料がなくても、頼られたり感謝されたりするのはうれしい

「はい」が0個なら、今は仕事を考えるより、休むことを優先してよい時期です。

「はい」が1~3個なら、完全引退と短時間の仕事を比較してみましょう。

「はい」が4個以上なら、仕事そのものよりも、今までの働き方を嫌っている可能性があります。

これは医学的な診断ではなく、選択肢を整理するための目安です。
点数だけで決めず、「はい」と答えた質問の共通点を見てください。

よだよだ

「働くか、働かないか」を急いで決めなくて大丈夫です。まず“何が嫌なのか”を一つずつ外していくと、自分に合う形が見えやすくなります。

定年後の道は「働く・働かない」の二択ではない

定年後の選択肢は、会社員として週5日働くか、完全に引退するかだけではありません。

実際には、次の4つがあります。

選択肢 収入の安定 自由度 経験の生かしやすさ 主な注意点
完全に働かない 給与収入なし 高い 仕事以外で生かす 生活費、生活リズム、社会との接点を別に整える
短時間だけ雇われる 比較的安定 中程度 仕事による 時間、場所、人間関係を完全には選べない
自分で小さな仕事を持つ 当初は不安定 高い 高い 仕事を知ってもらい、信頼をつくる必要がある
複数を組み合わせる 調整しやすい 比較的高い 組み合わせ次第 予定を詰め込みすぎない管理が必要

選択肢1:完全に働かない

生活の見通しが立っていて、仕事以外にやりたいことがあるなら、働かない選択も間違いではありません。

「周りが働いているから」
「働かないと怠け者に見られそうだから」

という理由だけで、仕事を続ける必要はありません。

ただし、仕事には収入以外にも、次の役割があります。

・朝起きる理由になる
・外出する機会になる
・人と話す時間ができる
・自分が必要とされる
・一週間にリズムが生まれる

働かない場合は、これらを趣味、運動、家事、地域活動、学びなどで補う必要があります。

「仕事をやめる」だけでなく、仕事の代わりに何を生活へ入れるかまで決めておきましょう。

選択肢2:短時間だけ雇われる

週2~3日、午前中だけ、繁忙期だけなど、働く量を小さくする方法です。

一定の収入が入り、生活のリズムも作りやすいため、自分で仕事を始めるより取り組みやすいでしょう。

一方で、雇われる以上、勤務時間や仕事内容を完全に自分で決めることはできません。
人間関係や評価からも、完全には離れられません。

短時間勤務を選ぶときは、時給だけでなく、次の条件も確認してください。

・通勤時間は許容できるか
・週何日までなら疲れを翌日に残さないか
・仕事内容に納得できるか
・休みの希望を伝えられるか
・年下の上司から指示を受けても割り切れるか

一つでも「絶対に嫌だ」と思う条件があるなら、採用前に確認しましょう。

シルバー人材センターを検討している方は、仕事内容と収入の現実も先に知っておくことが大切です。

選択肢3:自分で小さな仕事を持つ

「自分で仕事をする」と聞くと、店舗を借り、退職金を元手に大きな勝負をする姿を想像するかもしれません。

しかし、定年後に必要なのは、そのような大きな起業だけではありません。

在庫を持たない。
店舗を借りない。
従業員を雇わない。
固定費をできるだけ増やさない。
生活費をつぎ込まない。

この条件を守り、失敗しても暮らしに影響しない大きさから始める方法があります。

たとえば、長年扱ってきた商品や業界の知識を生かし、必要としている人に商品やサービスを紹介する。
地域の小さな会社が困っている営業や顧客対応を、無理のない範囲で手伝う。
自分が何度も相談されてきたことを整理し、同じ悩みを持つ人に提供する。

こうした仕事は、若さや体力よりも経験、誠実さ、相手との信頼関係が重要です。

もちろん、始めれば必ず収入になるわけではありません。
自分の仕事を知ってもらい、相手の話を聞き、約束を守る必要があります。

会社員のように毎月決まった給与が保証されない点は、正直に理解しておくべきでしょう。

その代わり、誰かに採用してもらわなくても始められ、仕事量や相手を自分で調整しやすいという利点があります。

選択肢4:一つに決めず、複数を組み合わせる

実は、定年後の働き方で最も現実的なのは、この組み合わせ型かもしれません。

たとえば、次のような形です。

・週2日は短時間の仕事をして、残りは自由に過ごす
・安定収入はアルバイトで確保し、小さな仕事を月1件だけ試す
・半年間は完全に休み、その後に週1日から始める
・仕事はせず、地域活動で役割と人とのつながりを持つ

現役時代のように、収入、やりがい、人間関係、社会との接点のすべてを一つの会社に求める必要はありません。

必要なものを、別々の場所から少しずつ得るという発想です。

これなら、一つの職場が合わなくても、生活全体が崩れにくくなります。

モデルケース:62歳の元営業職なら、どう考えるか

ここで、具体的なモデルケースを考えてみましょう。

62歳の元営業職の男性。
定年後、再雇用で週5日働いています。

仕事内容は現役時代と大きく変わらないのに、給与は下がりました。
年下の上司から細かく指示され、毎朝1時間かけて通勤しています。

本人は「もう働きたくない」と言っています。

しかし、話を分けて聞いてみると、次のことが分かりました。

・顧客と話すことは嫌いではない
・相談されるとうれしい
・通勤と社内会議が苦痛
・週5日は体力的につらい
・収入は少し欲しい

この男性は、仕事そのものを嫌っているわけではありません。
嫌なのは、週5日の通勤と、自分で決められない社内の働き方です。

完全に引退するより、次のような組み合わせが合う可能性があります。

・まず3か月休む
・週2日の短時間勤務で一定の収入を得る
・月に1件だけ、知人の小さな会社から営業相談を受ける
・残りの日は趣味や家族との時間に使う

これは架空のモデルケースですが、「働く・働かない」の二択を外すと何が見えるかを表しています。

大切なのは、一般的な正解を探すことではありません。
自分が嫌な条件を外し、欲しいものだけを残すことです。

「自分には売れるものがない」と思う人へ

自分で小さな仕事を持つ話をすると、多くの人がこう言います。

「営業しかしてこなかった」
「一つの会社しか知らない」
「特別な資格も技術もない」

しかし、本人にとって当たり前のことほど、自分では価値に気づきにくいものです。

・初対面の相手と関係をつくる
・話がこじれたときに落としどころを探す
・納期から逆算して段取りを組む
・若手が失敗しそうな場所を先に見つける
・取引先との約束を守る
・相手が言葉にできない要望をくみ取る

これらは資格証には書かれませんが、仕事では重要な能力です。

よだよだ

会社では当たり前に任されていたことが、外に出ると価値になる場合があります。「何をしてきたか」より「誰の何を助けられるか」で考えてみてください。

自分の強みが分からない方は、これまで人から頼まれたことを10個書き出してください。

「資料を分かりやすく直してほしい」
「取引先への伝え方を相談したい」
「新人の話を聞いてほしい」

このような小さな依頼の中に、仕事の種が隠れています。

家族に「働かない」と言う前に、3つだけ決めておく

定年後に働かないかどうかは、自分だけの問題ではありません。

妻から見れば、夫が仕事を辞めることは、家計だけでなく、自分の生活リズムが変わることでもあります。

「もう働かないから」と一方的に宣言すると、妻は次のような不安を抱くかもしれません。

「収入が減って大丈夫なの?」
「毎日家にいて、私の予定に口を出すの?」
「家事は増えるの?減るの?」

これを「理解がない」と片づけてはいけません。
夫と妻では、定年後に変わるものが違うからです。

話し合う前に、次の3つを自分なりに決めておきましょう。

1.まず休むなら、いつまで休むのか

「当分、何もしない」では、家族も不安になります。

「最初の3か月は休み、4か月目に働き方を見直す」

このように期限を決めるだけで、休養が無計画な引きこもりに見えにくくなります。

2.生活費の見通しをどう確認するか

働かない選択をするなら、感情だけでなく生活の見通しも必要です。

この記事では個別の年金額や必要資金を断定できません。
家計の状況は人によって大きく異なるからです。

夫婦で現在の支出、今後入る収入、使える貯蓄を確認し、必要に応じて公的窓口や専門家にも相談してください。

3.家での役割と一人の時間をどうするか

仕事を辞めた途端、妻の外出について行き、家事のやり方に口を出す。
これでは妻にとって、夫の定年が自分の自由を失う日になってしまいます。

家事の分担、自分の外出予定、お互いが一人で過ごす時間について、先に話しておきましょう。

話し合いが減り、夫婦の間に距離を感じている方は、こちらの記事も参考にしてください。

結論を急がないための「90日間お試しプラン」

定年後の働き方は、頭の中だけで考えても答えが出ません。

そこでおすすめしたいのが、最初の90日間を「結論を出す期間」ではなく、自分に合う条件を調べる期間にすることです。

1~30日目:まず休み、嫌だったことを記録する

最初の30日間は、無理に次の仕事を探さなくて構いません。

よく眠る。
散歩する。
平日の街を歩く。
現役時代にできなかったことをする。

そのうえで、会社員生活で嫌だったことを紙に書き出します。

・朝の通勤
・意味のない会議
・人事評価
・長時間勤務
・仕事の持ち帰り
・苦手な上司との関係

「仕事」と一括りにせず、具体的に書くことがポイントです。

同時に、仕事を辞めて寂しく感じたことも書きます。

・人と話す機会
・頼られる感覚
・一日の達成感
・給料日

嫌だったものと、失って困るものの両方が見えてきます。

31~60日目:自分が許せる条件を決める

次の表を紙に作ってください。

項目 絶対に嫌な条件 これならできる条件
日数 週5日 週2日まで
時間 1日8時間 1日3時間まで
場所 片道1時間の通勤 自宅または30分以内
人間関係 大人数の部署 一人または少人数
仕事内容 経験を無視した単純作業 相談、紹介、支援

この表が、次の仕事を選ぶ基準になります。

求人を見る場合も、自分で仕事を考える場合も、条件に合わなければ選ばないと決めてください。

61~90日目:一つだけ、小さく試す

最後の30日間で、一つだけ試します。

・短時間の仕事に応募する
・元同僚の相談に一度乗る
・地域活動へ一度参加する
・知人3人に困っていることを聞く
・自分の経験を生かせる副業を一つ調べる

ここで人生最後の仕事を決める必要はありません。

「やってみたら、思ったより楽しかった」
「週2日でも疲れた」
「人に頼られるのはうれしかった」
「やはり、しばらく何もしたくない」

こうした実感を得ることが目的です。

90日後に、完全引退、短時間雇用、小さな仕事、組み合わせ型のどれが合うかをもう一度考えます。

それでも迷う人の「でも…」に答えます

「でも、働かないと老け込むのでは?」

仕事を辞めることと、何もしなくなることは同じではありません。

趣味、運動、地域活動、家事、学びなど、生活に予定と役割があれば、会社に行かなくてもリズムは作れます。

働くことは社会との接点を持つ一つの方法ですが、唯一の方法ではありません。

一方、仕事が自分にとって大切な役割だった人は、急にゼロにせず、週1~2日だけ残す方法もあります。

「でも、収入が必要なので我慢するしかない」

収入が必要なら、完全に働かない選択は難しいでしょう。

ただし、必要な収入をすべて一つの仕事で得る必要はありません。

短時間の雇用で安定部分を確保しながら、小さな仕事を試す。
支出を見直し、必要な仕事量そのものを減らす。

「週5日で我慢する」以外にも方法はあります。

年金や生活費について具体的な判断が必要な場合は、個人差が大きいため、公的窓口や専門家にも確認してください。

「でも、自分で始めるのは失敗が怖い」

その慎重さは、捨てないでください。

だからこそ、退職金をつぎ込まない。
借金をしない。
在庫や店舗を持たない。
失敗しても生活に影響しない範囲から始める。

大きく始めなければ、大きく失敗する可能性も抑えられます。

「でも、始めてもすぐには稼げないでしょう?」

その通りです。

自分で始める仕事は、会社の給与のように、翌月から一定額が保証されるものではありません。

相手の困りごとを知り、信頼をつくり、役に立つことを積み重ねる時間が必要です。

その代わり、年齢や肩書だけで一律に給料を決められるのではなく、自分が提供した価値に応じて仕事を育てられます。

「すぐに大きく稼ぐ」ではなく、まず一人に喜ばれる小さな仕事をつくることから考えてください。

まとめ:定年後は「働き方を自分で選ぶ」時期

定年後に「もう働きたくない」と思うのは、甘えでも逃げでもありません。

40年近く会社員として働いてきた人が、しばらく休みたいと思うのは当然です。
生活の見通しが立っているなら、働かない選択もあります。

ただし、「働きたくない」という一言だけで結論を出す前に、何が嫌なのかを分けてください。

・心も体も疲れ切っている
・通勤や決められた時間が嫌
・上司や職場の人間関係に疲れた
・経験を生かせず、安く扱われるのが嫌
・誰かに働き方を決められるのが嫌

嫌なのが仕事そのものなら、完全に働かない道を考える。

嫌なのが週5日の会社員生活なら、短時間だけ働く。

嫌なのが雇われることなら、自分で小さな仕事を持つ。

一つに決められないなら、複数を少しずつ組み合わせる。

定年後は、収入も、やりがいも、人間関係も、すべて一つの会社から与えてもらう必要はありません。

まず90日間、休み、条件を整理し、一つだけ試してみてください。

よだよだ

定年後は「働かなければならない」から離れられる時期です。同時に、「もう絶対に働かない」と決めつける必要もありません。自分で選べることが一番大切です。

あなたが嫌だったものを一つずつ外し、自分が納得できる働き方だけを残しましょう。


「会社員には戻りたくない。でも、小さな収入源は持ちたい」方へ

誰かに雇われず、自分のペースで働く方法の一つに、代理店ビジネスがあります。

代理店ビジネスは、自分で商品を開発したり、在庫や店舗を抱えたりするのではなく、すでにある商品やサービスを必要な人に紹介する働き方です。

もちろん、登録するだけで簡単に収入が得られるものではありません。
相手の話を聞き、信頼を積み重ね、必要なものを誠実に届ける姿勢が欠かせません。

一方で、長い会社員生活で培った人との接し方や業界経験を生かしやすく、仕事量も小さく調整できます。

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